かつて、江戸のまちには「家守(やもり)」という不在地主に代わってエリアのマネジメントを行う存在がいました。
江戸のまちはこの民間プレイヤーである「家守」に支えられてきたのです。落語に出てくる「長屋の大家さん」がその家守です。
家守は、住民や店を構える「店子」の育成も行い、また自分たちの事業収入からエリア投資を行うことで、公共サービスも担っていました。
私たちは「現代版家守」として、不動産オーナーや店子と協働して、エリアを維持し、発展させていく存在でありたいと考えています。
多様な人や価値観が交差する
新しいコミュニティの創出
熱海の現状をご説明すると、現在、熱海の空き家率は約50%と全国トップクラスです。
主軸である観光産業は「小さなV字回復」を遂げ、回復の兆しを見せてはいますが、
人口減少や少子高齢化問題は、全国的に見ても先進都市と言えます。
熱海が抱える課題を見てもわかるように、まちなかの遊休化した物件は、建物所有者の力だけではどうすることもできない状況です。
補助金などで空き店舗を埋めていくことは、短期的な解決にはなっても、本質的な解決にはなりません。
本当に必要なのは、選ばれるまちにするための「デザインづくり」と、まちを変えていこうとする「人」や「コミュニティ」の存在です。
熱海は観光地ゆえに、昔から観光客や働き手などさまざまな人を受け入れてきました。
また、品川から新幹線で約40分と首都圏からのアクセスも良く、多様な価値観との出会いを生み出せる場になると考えています。
熱海が持つ可能性を活かし、熱海ならではの新たなコミュニティのあり方、新たな産業を生み出していくことを目指していきます。
熱海は課題先進都市だからこそ、このまちで動く価値、面白さがあると思っています。
熱海と向き合い、エリアを再生する
また、この事業は志のある不動産オーナーとの連携が不可欠です。
まちを発展させていく礎となるのは、熱い想いを持つ不動産オーナーの存在です。
熱海の生活文化や歴史を次世代につないでいくこと。そして熱海で暮らし、関わる人たちの笑顔を絶やさないために。
machimoriは熱海というエリアや人と向き合い、物件を再生し、プレイヤーを集め育成していくことで、熱海の価値を高めていきます。